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2024.03.13

24SS Materials 2

曖昧なオリエンタルトーンの2色。                    柿渋と炭。                               この二つが色の原料となっている。                    アジアでは古来から染色にも使われてきたマテリアルで           これらを「クラフト」に落とさず、現代的なプロダクションとして染められないかと考えたのがこのテキスタイルのシリーズ。

これらの染料への一般的なアプローチは、製品染の手法をとられることが多い。その仕上がりは顔料染とも近いところがあり、全体的な染めムラやシームに残る染料の濃淡がデザインの雰囲気を一層強める。

その一般的なアプローチを考え直してみたこの24SS。            試したのは生地の段階で染めムラを残しながら天然染色を行い、その後、裁断、縫製へと流れる手順にしたこと。                      生地における不均一な染ムラは、構造上の縫製箇所や型紙とは無関係に存在し、予測のつかないコントラストをデザインにもたらします。          天然染料の際立つ美しい表情に仕上がっているのではないでしょうか。

2色のカラートーンを意識して、このシリーズはワーク系からオリエンタルな気配のジャケットまでデザインの振り幅は広くなっています。  

ベース素材は軽やかなコットンとシルクの高密ウェザー。          染色したことで「重厚」に見えますが、その軽さや風合いの良い張りは  23FWの一部のモデルで体感したもの。                  その信頼の素材を使ってもう一歩踏み込んでみた今季。                         「重量感のあるルックで実は軽い」というKLASICA 24SSマテリアルの特徴はこちらでも感じていただけると思います。

天然染料の製品染かな…とご覧いただいた方もきっとおられると思うのですが         実はこんなストーリーの元に完成しています。                   

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