2020.05.07
20SS SLAB CLOTH COTTON SERIES
スペック染糸とスラブ糸で織り上げたコットン織物の「原初」的なルックスのマテリアルです。スペック染めは国内では新潟県が有名な産地。もちろんこの生地も新潟生まれです。
打ち込み密度を軽減して、やや太番のコットンの膨らみを存分に楽しんでいただけます。つるりとした肌触りと凹凸のある手触りが魅力のC100%シリーズ。
ダブルフィニッシュのリネンとは全く違った魅力をもつ素材なので、両方に存在するモデルが中心となってきます。もうここは好みで選ぶ、としか言えないかも。
一つ言えるのは、今季のリネンはハリのあるしっかり感(染めて目も詰まってる状態から始まる)に対してこのコットンは体の動きに沿った自然な伸縮性があります。
杢調のグレージュと褪せたカーボンの2col.あります。どちらもややマイルドな質感なので、全体的に柔らかめの素材でまとめていただくと相性がいいと思います。カットソーのパンツ合わせてみてもいいかもしれませんね。
アイテムとしてはもちろんですが、このマテリアルはセットアップにするとかなりパワーアップしたルックスになります。セットアップを試すことができる時はぜひ。良いですよ。
リネンとかぶるアイテムもありますがいくつかモデルを。
定番の5B JKT。極力芯を使わない柔らかい仕様が好みなので、こちらは生地と相まってかなり着心地がマイルドです。肩肘張らない感じ。
詳しくはリネンver.で伝えた分がありますが、アンバランスさも織り交ぜた一着で、「ザ・テーラード」なjktとは少し異質の一着。
19cフレンチヴィンテージから起こした一着。KLASICAではかなり珍しいほぼリプロダクションのモデル。ただ、特段人気があったとかレア!とかではなく、その原型があまりにも良かったこと、そして10回も袖を通したら生地はもう破れてしまいそうだったこと。売れなくてもいいからこれを残せないかなーという思いで生まれたモデルです。ミュージシャンのアトリエジャケットだったとされている。
ゆったりした身幅と短めの丈、ワイドアームの一着。肩線の傾斜や、肥大化するモバイルサイズに合わせたポケットスレキサイズなど、現代の体格や生活に合わせて原型は少しだけ変更しています。
今季はヘムを全て断ち切りにして、ほつれる糸の美しさも楽しんでいただこうと思いました。
3タックの急角度なテーパード。ヒップやワタリのゆとりに対して、裾幅は潔い細さでメリハリのあるシルエット。サイドで削る分量は控えめに立体的にテーパードラインを作っています。スラブクロスのソフトさはこのモデルにもハマり、ある意味何とも似合いそうな、そんなニュートラルな仕上がりです。
ハイウェスト気味なので、こちらサスペンダーと合わせていただくのもおすすめしたい。それも想定したベルトループの位置設定です。そして私物で試したのですが、本来のレギュラー丈をぐっと短めにくるぶし上丈に変えても良い感じになりました。